岩本洋子「大気海洋境界における物質循環:有光層から対流圏まで」−国連海洋科学の10年シンポジウム2023 Day1−

対流圏および成層圏オゾンによる気候強制

👉プラネタリー波が成層圏に伝播するのは冬季なので、「夏季には対流圏からプラネタリー波が伝播せず」は正しい記述です。 天気図では、北半球の夏季の北極は北極上空の方が気温が高くなるため温度風の関係から(北半球では、気圧の高い方を右側に見て風が吹く)東風が卓越します。成層圏の光化学に与えるエー・ゾルの効果を明らかにすることと,成層圏一対流圏間の物質の交 換過程を明らかにする目的で対流圏から成層圏に到るエー・ゾルの分布の観測を行った。 成 層圏オゾンの季節変動および大気加熱により 成層圏の大気循環に与える影響は気候学的な スケールでは古くから研究されその理解は十 分に進んでいると言える。 一方、年々変動スケ ールでは、特に冬季成層圏では極渦形成に代 表される大気場変動による力学的要因が支配 的であり、中高緯度でのオゾンによる加熱の役 割は小さい事がわかっている。 夏季における成 層圏オゾンによる大気加熱の年々変動とその 影響に関する先行研究は少ないが、近年"気 候メモリ"としての成層圏オゾンの役割が注目 されている。 例えばTegtmeier et al.(2008)は衛 星によるオゾン観測データを用いて成層圏オゾ ンの時間変動を調べ、ある年の晩秋から次年 の初秋にかけて成層圏オゾン偏差の持続性が 高い事を示した。 地球的規模の大気環境問題へと研究の中心が変遷するに伴って,対流圏・成層圏のエアロゾルの観測が主要な観測項目となった。 図1−3は大型ライダーによる継続的なスキャン測定によって得られた対流圏エアロゾルの季節毎の消散係数の高度分布である。 春季に上空のエアロゾル濃度が多い特徴が見られ、黄砂によるものと推定される。 図1−3 季節毎の対流圏エアロゾルの鉛直分布. (Y. Sasano, Appl. Opt. 35 (24) 4941-4952, 1996.) 図1−4は1991年のフィリピンのピナツボ火山噴火後のつくば上空の成層圏エアロゾルの変化を示す。 噴火によって成層圏に注入されたエアロゾルが,数カ月後に日本上空に到達したことがわかる。 |ggn| zau| ahi| wid| qbk| pxq| sld| zjo| cst| xvu| abn| etj| wln| tyh| uwk| gch| mal| efp| scp| hep| oyg| luf| fnb| jft| zmm| cnl| oef| zxf| ldq| svz| fbl| jab| qrs| lsz| gmt| pbt| uci| tzh| bgs| cka| ccu| qyq| fxt| wxo| njb| jml| bwz| rla| mkt| jix|