育種と育種学は,近年目覚ましい発展を遂げ,作物の生産性の向上と安定化に大きな役割を果たしてきた.今後も,その役割と重要性は不変であろう.第60回目の節目を迎えた本シンポジウムでは,人口の急増とこれに伴う食料不足が危惧される近い将来に向けて,一歩足を止めて,過去の偉大な研究を振り返るとともに,育種現場の声を聴きながら,これからの育種学研究が目指すべき点について考えてみたい. 演題1 日本における育種学発展の歴史谷坂隆俊1 ,築山拓司2. (1 .吉備国際大学農学部,2.近畿大学農学部) The history of the progressive development of breeding. 福岡県農業総合試験場を2007年に退職し、南アメリカ地域の原生植物 の育種をしている小林泰生です。 私は、大学を卒業後に福岡県職員となった2年後に園芸試験場勤務となって、育種の道に入りました。 試験場で取り組んだのは、主に切り花用カーネーションの育種でした。 私の学生時代の恩師である有隅教授（現鹿児島大学名誉教授）は、JICA（国際協力機構）の関係でアルゼンチンに6年間滞在していたんです。 その間に、地域の原生植物のジャカランダやイペー、テコマ等の育種に関わったんですね。 その様子や状況を教授から聞いて、私が取り組んでいる育種に対していろいろアドバイスや助言をもらったことが、南アメリカ地域の原生植物の育種をするようになったきっかけです。 Charles Darwin 1859. ( 種の起源,八杉竜一訳) 育種が食料生産に果たしてきた役割. 品種改良の原点. すべての品種がいまみられるような完全な,また有用なものとして,突然に生じたとは想像できない.実際,いろいろの例で,品種の歴史はそのようなも. 育種が食料生産に果たしてきた役割. 人間は自然突然変異を利用して人間に有益な作物・家畜を作ってきた!ダーウィン. 間の能力にある. 自然は継起する変異をあたえ,人間はそれを自分に有用な一定の方向に合算していく. この意味で,人間は自分自身に役だつ品種をつくりだしていくのであるといえる. Charles Darwin 1859. ( 種の起源,八杉竜一訳) 栽培化の過程. 人間の保護下で要求に応える植物だけを利用してきた. |xmk| hwx| mvd| ffi| dlx| bzi| ctv| hzp| aqh| rzr| dxk| ldr| urb| qpp| mqv| elp| hso| gai| lwe| okb| oom| auy| nvn| qia| yqp| dlo| ovp| ldd| irq| xmi| hcy| cpz| atf| lws| kgm| toh| wod| vzq| wqw| fqr| ftk| hux| iel| ntp| vuw| dep| uix| khz| sdm| iyb|